12/04/24 08:08:19.00
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ブルームバーグによる世界のアナリスト調査によると、日本の大企業の２０１２年業績は、
東日本大震災や東京電力福島第１原子力発電所の事故の影響から完全復活し、０１年以来の
大幅な増益となる見通しだ。日本の株式相場は利益水準に比べ国際的にも割高だとの分析も
出ていたが、こうした弱気の見方を跳ね返すことになりそうだ。
◆８４円台まで進行
ブルームバーグが集計した２６００件余りのアナリスト予想によると、昨年３１％減少した
日経平均株価構成企業の利益は今年、６９％増加する見通しだ。
これに対し、日本を除くＭＳＣＩオール・カントリー・ワールド・インデックス（ＡＣＷＩ）の
構成銘柄は今年１０％の増益にとどまる見込みだ。
日経平均構成企業のうち、キヤノンやファナック、日本たばこ産業（ＪＴ）など７０社が
２週間以内に決算を発表する。
アイエヌジー投信の王子田賢史インベストメント・マネジャーは
「業績に関して、日本は最悪期を脱したといえる。企業収益は回復しており、個人消費の環境も
上向いている。震災後に見られた自粛ムードはすでに過去のものだ」と分析する。
ブルームバーグのまとめによれば、日本株の株価収益率（ＰＥＲ）は２４．５倍と世界の
主要６０市場で最も割高だが、日経平均構成銘柄の今年の利益がアナリスト予想と一致し、
株価が現在のままだと仮定すれば、ＰＥＲは１４．８倍となる見通しだ。
これは過去６年間の平均を２４％下回る。日本を除くＭＳＣＩ世界株指数のＰＥＲは１２倍。
世界の株式相場に底値がついた０９年３月９日以降、ＭＳＣＩ世界株指数は８９％、
Ｓ＆Ｐ５００種株価指数は１０４％、それぞれ上昇したが、日経平均株価の上昇率は３５％に
とどまっている。それでも強気派は日本株のバリュエーション（株価評価）が業績回復への
信頼感を示していると主張。ブルームバーグによるストラテジスト調査の予想中央値によると、
日経平均株価は年末に１１％高の１万６００円まで上昇する可能性がある。
こうした見方の根拠としては、円相場が円安傾向で安定することが挙げられる。
今年２月に日銀が事実上のインフレ目標を設定したことなどが寄与し、日本円は先進９カ国の
通貨に対し年初来で８．７％下落。ブルームバーグが集計したアナリスト７５人の
予想中央値では、年末にかけ１ドル＝８４円台まで円安が進むとみられる。
-続きます-