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【ニューヨーク＝清水石珠実】米太陽電池大手ファーストソーラーは17日、全従業員の約30％にあたる約2000人の人員削減に踏み切ると発表した。
債務危機のあおりを受けて、代替エネルギー導入に積極的だった欧州市場で需要が大きく低迷。
中国メーカーなどとの価格競争も激しく、経営戦略の転換を余儀なくされている。
人員削減の中心は、ドイツ東部にある生産設備の閉鎖に伴うもので、今年10～12月に実施する。
マイク・アハーン会長は声明のなかで、「厳密な分析の結果、欧州市場の弱体化が進むなか、
同市場に自社の生産設備を維持することは財務上不可能と判断した」と、閉鎖理由を説明した。
ドイツの設備閉鎖に加え、マレーシアにある工場では、５月１日付で４つの生産ラインを無期限の休止状態にする。
１部の米国内の従業員も削減対象となる予定だ。こうした人員削減を通じて、同社は今年、3000万～6000万ドルの経費削減を見込む。
来年以降は、年間１億～１億2000万ドルのコスト削減につながる見通し。
欧米の太陽電池メーカーはこのところ苦境が続いている。
今月２日には、独同業大手のＱセルズが法的整理の手続きを申請すると発表したばかり。
太陽電池による発電コストはほかの代替エネルギーより割高で、
米国で天然ガスの一種である「シェールガス」の開発が本格化するなか、太陽光発電に対する投資家などの関心が薄れている事情もある。
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