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さらに重要なのは、貯蓄にまわる分がどうなるかだ。このことは、次のように言える。
「貯蓄にまわる分は、銀行に貯蓄され、銀行の融資となり、企業の投資となる」
つまり、貯蓄は、金融市場を通じて、投資になる。貯蓄の分は、無駄に滞留するのではなく、投資という形の需要になる。
このことは、考えてみれば当り前なのだが、多くの経済学の教科書は、失念している。
( ※ 流動性の罠の状況では、貯蓄の金は投資にまわらない。─ そういう見解もある。
なるほど、小規模減税の場合には、その通りだ。しかし、大規模減税の場合ならば、景気が回復するから、貯蓄の金はちゃんと投資にまわる。……この両者の違いに留意することが大切だ。)
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具体的に計算してみよう。モデル的に。
4年間で30万円の貯蓄増加があり、それが投資にまわれば、30万円の投資増加が起こる。
先の消費増加である 60万円と合わせて、90万円の需要増加になる。この場合、総額の乗数効果を見れば、3となる。
(公共事業の 1.2 ぐらいよりも、ずっと大きな値だ。)