【コラム】アメリカの外食産業に過労死がない理由とは? --冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) [03/06]at BIZPLUS
【コラム】アメリカの外食産業に過労死がない理由とは? --冷泉彰彦(作家・ジャーナリスト) [03/06] - 暇つぶし2ch1:ライトスタッフ◎φ ★
12/03/06 19:39:13.68
大前提として客も店も細かいことはゴチャゴチャ言わないし、とりわけ中堅以下の
企業化されたファミレス系やファーストフード系に至っては、サービスの水準は
かなり低いという問題があるわけです。その点では、日本とは全く別世界で比較の
対象にはならないのですが、個別の問題では参考になる点もあると考えて箇条書き
にしてみました。

(1)役割分担がハッキリしています。例えば、注文を取るのは「サーバー」、
   最初に接客して客をテーブルに誘導するのは「ディスパッチャー」などという
   「専任」ですし、料理を運んだり皿を下げる専門の「アシスタント」など
   接客だけでも細かく分かれています。厨房の中も役割分担が明確です。

(2)職務内容は契約書で明確になっています。ですからコストカットのために、
   ある仕事を他の人間にカバーさせるなどということは不可能です。
   また契約に書いてあることは双方が履行しなくてはなりません。
   野球の井川慶選手がヤンキースで一軍落第の烙印を押されてもクビにもならず、
   5年間毎年400万ドル(3億2千万円)ずつ払われたのがいい例で、
   契約社会では成立した契約を力関係でひっくり返すことはできないのです。
   外食産業での契約も双務性(お互いが契約に縛られる)という点では同じです。

(3)もっと言えば、人の仕事はやってはいけないのです。誰かが客の前で料理を
   ひっくり返した場合に、その人間がサーバーだったら掃除をしてはいけません。
   掃除はジェニターの権限であり、他の人間がその仕事を横取りするのは
   ジェニターの雇用を脅かし、給与の分配の根本を壊すので重大な規律違反に
   なります。従って、他の人が忙しくても自分の仕事や勤務時間が終わったら
   帰っていいのです。といいますか、他の人の仕事にちょっかいを出すのは
   禁じられています。

(4)決して給与は高くありません。全員が腰掛け仕事と言っても過言ではありません。
   「アシスタント」はまず最低賃金レベルでヒスパニック系の出稼ぎ労働の人が
   目立ちます。「デイスパッチャー」なども大した時給ではなく、学生のアルバイト
   が多かったりします。それぞれが、人生のそれぞれの段階で、収入の不足を補う
   という位置づけで働いており、長く勤務するという前提の人はほぼ皆無、従って
   何らかのストレスを貯めこむ危険があるようなら転職してしまいます。

(5)本部の経営層やマーケティング専門職、商品開発専門職は管理職扱いで給与も
   高いですが、こうしたポジションはMBAやフードビジネスの修士などが要求され、
   またそうした「最先端知識」を大学院で学んだ人が即戦力、もしくは業界をヨコに
   転職してきてポジションを取ります。ですから、現場叩き上げで昇進する可能性はゼロ。
   現場の仕事は良くも悪くも腰掛けであり、フルタイム雇用者が管理職候補で将来の
   出世を人質にムリな働き方を強制されるということは絶無です。(※続く)

URLリンク(www.newsweekjapan.jp)


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