12/02/24 09:10:31.02
放射線の一種である陽子線や炭素線(重粒子線)を腫瘍にあててがんを治療する
「粒子線治療装置」をめぐる受注合戦が激しさを増している。
日立製作所と東芝が国内外で相次ぎ装置を受注したほか、三菱電機も初の海外受注を
目指している。
最新の粒子線装置は技術の進歩によって人体への悪影響が減っている上、
低コスト化も進んでいるため、海外でも需要が拡大。各メーカーとも国内に加え、
海外でも販売攻勢をかける構えだ。
日立は今月、米テネシー州のセント・ジュード小児病院から陽子線装置を
約100億円で受注した。同病院では2015年に稼働させ、日立の社員約10人が
運転・保守にあたる予定だ。
同社は昨年5月にも米大手病院から約200億円で受注するなど陽子線装置で
1998年以来、今回を含めて計8台の受注実績がある。
今後は全世界で年間10台前後の需要が見込まれており、このうち3台以上の
受注獲得を目指す。
三菱電機も佐賀国際重粒子線がん治療財団(佐賀県鳥栖市)に納めた重粒子線を使った
装置が13年春に稼働する。また昨年秋には都市部などにある小規模の医療施設向けに、
敷地面積を従来の65%に削減できる小型の陽子線装置を開発した。
同社は94年以来、8台を受注しているが、今後は年2台以上に上積みを図る。
このため市場拡大が見込まれるアジア圏での販売活動を本格化させ、
海外初の受注を勝ち取りたい考えだ。
一方、粒子線装置では、東芝も2月に入り神奈川県立がんセンターから
重粒子線治療装置を約74億5000万円で受注した。
粒子線装置は体内に水素の陽子線や重粒子線を照射してがん細胞を破壊する仕組み。
X線などによる治療と違い、体の表面ではなく病巣に近い場所で放射線量が
最大となるため、ほとんど痛みがなく、体の機能や形態も損なわないのが特徴だ。
東芝によると、重粒子線装置の11年度の国内市場は年間100億円規模で、
今後も同程度の需要が見込まれる一方、世界では11年度の100億円規模が
15年度には500億円に拡大する見通し。陽子線装置も同様の市場拡大が
見込まれている。
世界ではIBA(ベルギー)が先行しているが、日本メーカーでは今後も国内での地歩を
固めならが海外進出を加速させ、追撃を図る考えだ。
ソースは
URLリンク(www.sankeibiz.jp)
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日立製作所が米MDアンダーソンがんセンターに納めた世界最大級の陽子線治療装置
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