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ブリヂストンは16日、2012年12月期の連結経常利益が前期比39%増の2500億円に
なりそうだと発表した。自動車市場が拡大するアジアを中心に交換用タイヤの
販売が伸びる。前期までに実施した値上げも浸透し、5年ぶりに最高益を更新する。
年間配当は32円と、前期に比べて10円増やす。
売上高は7%増の3兆2400億円を見込む。乗用車用タイヤで伸びが大きいのは、
タイなどアジア・オセアニアで、前期に比べて約2割増加する見通し。アジアなど
その他地域の売上高比率は20%と、前回の最高益だった07年12月期に比べて
6ポイント上昇する。債務問題が深刻化している欧州については「非常に不透明で
(需要動向を)注意深く見ていく」(荒川詔四社長)と慎重だが、新興国の伸びで補う。
営業利益は41%増の2690億円。増益の原動力は前期までに実施してきた値上げの浸透だ。
北米では乗用車用タイヤを2回、トラック・バス用を3回それぞれ値上げした。日本や
欧州、アジアなどでも複数回、価格を改定しており、今期は通期で値上げの効果が表れる。
自動車のタイヤは新車用と交換用があり、交換用は好採算で安定した需要がある。
さらに新興国の需要拡大で、世界的にタイヤの需給が逼迫。値上げが浸透しやすい
環境となっている。
原材料価格の下落も追い風だ。主原料の天然ゴムの価格は前年のピーク時に比べて
約4割安い水準で推移。原材料価格の下落は230億円の増益要因になる。今期の想定
為替レートは1ドル=77円、1ユーロ=100円。円高は350億円の減益要因になるが、
純利益は1680億円と63%増える。
前期までの値上げと原料安、タイヤの販売数量増加で営業利益が伸びる構図は、ほかの
タイヤメーカーも同じだ。横浜ゴムと住友ゴム工業も12年12月期にそろって最高益を
更新する。各社とも積極投資で生産量を増やし、世界的な需要増への対応を急ぐ。
同日発表した11年12月期の連結決算は、売上高が前の期比6%増の3兆243億円、
純利益は4%増の1029億円だった。原料高の影響を、値上げやタイヤの販売数量の
増加で補った。
◎ブリジストン(5108) URLリンク(www.bridgestone.co.jp)
◎横浜ゴム(5101) URLリンク(www.yrc.co.jp)
◎住友ゴム工業(5110) URLリンク(www.srigroup.co.jp)
◎URLリンク(www.nikkei.com)