12/02/16 10:47:27.81
※長文記事のため抜粋です。
世に学校は数あれど、その名を聞いただけで特別なイメージを想起させるところはそう多くない。
なかでも「慶応」は、卒業後もOBたちが集まり、ブランドイメージを高めていく点で希有な存在だ。
■両方は受けられない?
慶応義塾が2013年4月に「第2幼稚舎(小学校)」と言うべき慶応義塾横浜初等部を開校させると
発表したのは、2011年8月4日のこと。場所は横浜市青葉区で、入学定員は108人、卒業生は
藤沢市の慶応湘南藤沢中・高等部に原則、全員進学するという。
このニュースを受けて、お受験業界はにわかに活気づいた。我が子も慶応に通わせたいと考える
OB、OGはもちろん、慶応ブランドに憧れる親たちの間でも、まだ開校が決まっただけだという
のに「幼稚舎に受かりそうな子は第2幼稚舎には受からない」「試験日程を一緒にして、両方
受けられないようにするそうだ」といった根拠のない噂が早くも飛び交っている。
日本には早稲田や日本大学のように小学校から大学まで多角的に経営する学校法人は少なくないし、
東大や京大に学力では及ばない(医学部は別)。それなのに「慶応」の二文字には、特別な「ブランド」
イメージを感じさせるものがある。一言で言えば「ワンランク上」という雰囲気。このイメージは
どこに起因するのか、慶応を卒業すればどんなメリットがあるのか---。
■慶応OB「本当の実力者」
慶応OBというだけで社会に出たとたん、本人の意思とは関係なく、慶応ネットワークに
取り込まれるというケースも多い。
大手メーカー勤務の慶応OB(38歳)がこう言う。
「僕の同級生が入社した会社が慶応閥のすごく強いところで、毎年、入社式のあと、慶応出身の
新人ばかりを集めてもう1回入社式をやると言っていました。学生時代に、そんな会社があると
話には聞いていましたが、本当にあるんだと思いましたね」
他にも、慶応出身の社長がOBだけを集めて定期的に飲み会を開いたり、同業者のOB会に招かれ
たりといった話は枚挙に暇がない。同じ学校を卒業したというだけで、それだけ濃い関係を
求めるのも奇異な気がするが、それをそう思わせないところが、「慶応」というブランド力
なのだろう。
このネットワークが最大限に活用されるのが、慶応OBの一大イベントである4年に一度の
「慶応義塾評議員」選挙。慶応義塾の最高意思決定機関である評議員会は100名から成るが、
選挙のたびに展開される露骨な票集めは有名だ。
自社の社長や会長が立候補するともなれば、慶応OB社員たちは同窓会名簿を手繰って、白紙の
投票用紙を集める。取引先や関連企業のトップが立候補するときも、同様。あるメガバンクに
勤務する慶応OBの行員(40代)が語る。
「4年に一度の恒例行事ですよ。いちばん頑張ったのは、私自身が担当していた会社の社長が
立候補したときです。そのときは私ひとりで100票以上集めて、とても感謝されました。
じつはその見返りとして、その会社の融資額を増やしてもらえて、しかも少し高めの金利で
融資できました。こういう仕事上のメリットがあるからこそ、票集めに奔走しているんです」
立候補するほうは名誉欲かもしれないが、票集めをする側には、ビジネス上の実利的な見返り
が期待できるのである。
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