12/02/14 11:03:54.88
福岡市が東区で進めるアイランドシティ(人工島)整備事業の収支が、事業終了時に
約180億円の赤字になることが13日、市の試算で分かった。2009年12月に
市が策定した事業計画では、土地売却で125億円の黒字になる見通しだった。
しかし、不況などで販売不振が続き、市工区のうち島西部の土地価格を1平方メートル
当たり13万円から10万円に大幅に値下げする打開策を迫られた結果、一気に赤字
転落が必至になった。
人工島事業は1994年に着工。事業計画は2度、大きく見直したが、収支は常に黒字
としてきただけに、市の見通しの甘さが問われそうだ。
人工島事業は、起債(借金)で調達した資金で博多湾の海面を埋め立て、埋め立て地の
売却益で借金を返す仕組み。
現計画では、1平方メートル当たり住宅エリアの島東部を10万800円、物流施設を
集める島西部を13万円で販売。最終的に、27年度までに市工区の総計143・9
ヘクタールを売り、125億円の黒字を出す予定だった。
しかし、実際は島西部では08年3月以降、公用地を除き民間に売れた土地はなく、
市工区全体でみても売却できた土地(売却先決定も含む)は11年3月末現在で
約2割にとどまる。
市は土地処分の打開策を探った第三者委員会の提言を受け(1)期限を決めて土地を
企業に貸し出す「事業用定期借地方式」の導入(2)土地価格の引き下げ(3)進出
企業に対する立地交付金の積み増し-を検討。
市は今回、販売価格を近くの東区の価格相場(10万円程度)に合わせるとともに、
島中心部の一部へ定期借地方式を取り入れ、事業収支を試算し直したという。
人工島事業は独立採算制の「港湾整備事業特別会計」に計上。市港湾局は、この特別
会計で行っている他の埋め立て地が順調に売れれば「人工島の赤字を埋めることができる。
一般会計から繰り入れることはない」(幹部)と説明。計画見直しを迫られたことは
「ここまで地価が下がるのは誤算。見通しが甘かった」(同)としている。
●180億円の赤字見通しとなった人工島整備事業。島には未利用の土地が目立つ
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