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米アイロボット社の「ルンバ」に代表される円盤型の掃除ロボットが人気を集めている。
家電量販店に特設コーナーが登場するほどのヒット商品にもかかわらず、日本の家電
各社は発売に二の足を踏む。なぜ、パナソニックやシャープなどは掃除ロボットを
発売しないのか。そこにはニッポンの製造業が抱える、ひとつの弱点が見え隠れする。
部屋のゴミをセンサーで感知しながら自動で掃除する掃除ロボット。2002年に
米アイロボットの「ルンバ」が発売され、共働き家庭の増加などを背景に数年来、
好調な売れ行きを示している。
現在は東芝は外部に製造委託して商品化しているほか、韓国など海外数社が販売している。
日本では未発売だが、韓国サムスン電子、LG電子も参入する家電業界における有望市場だ。
掃除ロボット市場は右肩上がりで伸び、昨年11月のルンバの販売台数は前年同期比2倍以上。
単価も通常の掃除機が1万円弱からに対し、ルンバの最上位機種は7万円超と高価格で販売
されており、メーカー側にとっても収益性の高い魅力的な商品なはずだ。
それなのに、技術力で世界の家電業界をリードしてきた日本メーカーが、どうしてルンバ
発売から10年以上が経過しても同様の製品を製造しないのか。
「技術はある」。パナソニックの担当者はこう強い口調で話しながらも、商品化しない理由
について「100%の安全性を確保できない」と説明する。
例えば、掃除ロボットが仏壇にぶつかり、ろうそくが倒れ、火事になる▽階段から落下し、
下にいる人にあたる▽よちよち歩きの赤ちゃんの歩行を邪魔し転倒させる-などだという。
家庭で使う家電製品の第一条件は「安全性」だ。一方、日本の製造業は「リスクを極端に
嫌う」傾向が強いため、開発の技術力がありながら、獲得できる市場をみすみす逃している
ケースも指摘されている。
例えば、医療機器は製品の欠陥が人の生命に直結することが多い。事故を起こせば、
メーカーに大きな打撃となり、会社の存続を揺るがす事態に発展することもある。
医療機器に使うという理由で、リスクに対する懸念から部材メーカーが材料供給を躊躇
(ちゅうちょ)する「部材供給拒否問題」も起きており、経済産業省などが実態調査や
対策に乗り出すといった動きもある。(※続く)
●ヒット商品となった掃除ロボット「ルンバ」
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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