12/02/15 23:49:02.35 Lc5sZlOn
>>582
近代以降、おおむねどの経済も一人当たりGDPは伸び続けているのだから、
生産性の向上は常に人口"減少"率を上回ってきたことは間違いない。
しかしデフレに襲われるのは、貨幣的ショック(金本位制の導入等による金融引き締め)が
生じた場合にやはりおおむねね限定される。物価は貨幣価値の逆数とも言えるから当然だね。
これはなぜかというと、一つには生産性の向上が投資収益の高まりを通じて、
設備投資需要を増やすという経路が考えられる。つまり生産性の向上は
供給力の伸びを意味すると共に、需要を伸ばす作用があるという議論。
ただ実際のところ、こうした経路がどれだけ現実的なものかは議論が分かれる。
2000年前後、「気品ある円」などとデフレ・円高志向の政策(デフレ下の利上げ等)を
実施していた日銀は、あなたの言うように「デフレは生産性の向上の結果である」として
いたんだけど、現在では「期待成長率(生産性向上+人口増加率)が低いから
投資が伸びずデフレになっている。よって構造改革せよ」というような話をしていたりもする。
要するにこういうのは何とでも言える話なわけw
「相関関係があるかもしれなくはないよね?」レベルで適当言ってるだけw
で、過去に見たように、実証的には20年という十分長い期間のデータセットで見ると、
少なくとも生産年齢人口の増減は、需要と供給の乖離にほとんど何らの影響も与えていない。
これは結局、物価が貨幣価値の逆数であることから、金融政策による物価のコントロールが、
中長期的に見ればどの先進国でも、おおむね成功していることを意味している。
事実、5年以上の期待インフレ率(通常国債と物価連動債券のブレークイーブンインフレ率など)を見ると、
リーマンショックなど強力なデフレ懸念に見舞われた時期を除けば、ほお横這いと言っていい感じだった利する。
世界で唯一の長期デフレ国日本だって、0からややマイナスを志向したデフレターゲット()を
実施していると考えれば、ある意味物価のコントロールに成功していると言えなくもないわけw
結局のところ、物価のコントロールに失敗する方がそもそもおかしいし、
現在ある物価は、人口とか生産性とかグローバル化よりも、その国の通貨当局の失政の結果と考えるのが妥当なんだよ。
長年続いている円高・デフレ不況は完全に日銀の責任。政治的にガンガン緩和圧力を掛けることが必要。