12/02/15 22:52:19.59 4qfxEhri
>>571
ちゃんと読んでるよ。>>537にレスが来るなら、その部分を言ってくるだろうとも予想していた。
けれども、「人口減少したらデフレ」を単純な例に置き換えて考えるで話しを
始めたから、他の変動要素がない状態で人口減少と物価の関連を言ってみたわけだ。
ちょっと長くなるよ。
>>総人口(需要)よりも生産年齢人口(供給)の減少の方が激しいから、インフレ要因だと言ってる
あなたが言う現状の人口動態は正しい。二十年後、団塊世代が寿命を迎えるころには、
それも変わってくるだろうが、今は問題にならない。ただ、インフレにはならない。
その理由は他の人も言っていたが、機械化と言う要素がある。
例を挙げよう。
オフィスにパソコンが導入される前、保険会社では何万件もの顧客データを資料室にファイリングし、数人のOLが社の要求に従って、
常時資料室で顧客データを参照していた。パソコン導入後はこれらのOLの仕事はなくなった。
IT化の進行は雇用を生まない、と言われる現象がこれだ。
これは音楽業界の話し。レコードからCDへと販売媒体が変わる時、製造コストに変化が生じた。
レコードは三千枚プレスしないと損益分岐点を超えないが、CDの損益分岐点は千枚。つまりCDの制作はレコードの制作よりも安く上がる。
これはレコードに比べ、CDの製造は自動化された工程で行われるため、それに携わる人間の数が減ったから。
ネット配信の場合はCDよりもさらに人件費がかからない。電子書籍の発行なんかにも同じことが言える。
これは建設業界の話し。今の高層ビルの建築はパネル工法で行われる。昔は鉄骨を組んで、床を作り、壁を作り、
それからサッシをはめてガラスをはめて、ガラスとサッシの境界面をシールを
打って、としていたのを
壁がそのままサッシになる金属製のパネルユニットにガラスをゴム製のパッキンで固定し、このパネルをクレーンで釣って、
鉄骨に次々と組んでいく。これによって工期の大幅な短縮が可能になった。工期が短縮されるのだから、投入される人員の数も減っている。
後は外食チェーンで幸楽苑の厨房。幸楽苑ではチャーハンの調理は機械化されていて、このおかげで人件費の抑圧ができているそうだ。
このように、企業は常に人件費の削減を実行している。人件費を抑制して、それがコストメリットになれば、
それだけ競争力を上げられるからだ。
フォードシステムなんかはこれを体現している。よく考えてみればオートメーションによる生産性の向上はデフレそのものだ。
もっとも、この場合のデフレはよいデフレだが・・・。
こうした企業活動の結果として、必要とされる労働人口は徐々に減少傾向にな
る。
このおかげで、生産年齢人口の減少はインフレ要因にはならない。生産性の向上が労働人口の減少を補ってしまうからだ。
この他にもデフレ要因は通貨高とか、異常に高い電気代とか、挙げだしたらきりがないから、話しの決着もつくまい。
だから、単純化したモデルで考えようと言うのが私の主旨だったのだが・・・。
長文、失礼。