12/05/13 19:33:15.14
従来の安全論争では、炉心溶融が起こるかどうかに大部分の労力がさかれ、それが起こったときは原子炉が全壊して
大量の放射性物質が周辺数十キロメートルに飛散して数万人の死者が出ることは必然だと思われていた。
しかし今回の事故では―あとからわかったことだが―炉心は完全に溶融していたが、圧力容器は
(一部破損したものの)破壊されず、格納容器もほぼ無事だった。
つまり今回の事故では、次の二つの神話が崩壊したのである。
安全神話:最悪の事態でも炉心溶融は起こらない
危険神話:炉心溶融が起こると数万人が死ぬ
このうち後者はあまり気づかれないが、不幸な出来事の多かった中で唯一のグッドニュースである。
放射能の健康被害は、従来の想定よりもはるかに小さかったのだ。
だから30キロ圏内を避難させた政府の計画避難区域は過大であり、農産物などの出荷規制も不要だった。
このような過剰規制によって11万人の人々が10ヶ月以上にわたって避難生活を余儀なくされ、
農業に多大な被害が出て、その賠償で東電の経営が破綻することが懸念されている。