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【社会】東京電力、放射線量の分布図をまず米に提供…昨年3月、保安院には翌日報告
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東京電力は11日、昨年4月24日に発表した福島第1原子力発電所構内の放射線量の分布を
図示したサーベイマップを、同年3月22日から米原子力規制委員会(NRC)に
提供していたことを明らかにした。経済産業省原子力安全・保安院や自衛隊、協力企業などには
翌23日から報告していた。
提供したマップはNRCの要請で作成を始め、現場作業にも活用したという。
その後、東電は記者会見で敷地内の個別の場所の放射線量は説明していたが、全体が一覧できる
マップを公開したのは約1カ月後だった。
文部科学省が緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の
データを国内公表より先に米軍に提供したことなども既に判明している。
【原発事故】 班目氏「SPEEDIが生きていたらうまく避難できていたというのが誤解だ」…国会事故調
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政府のマニュアルでは事故の場合、保安院が緊急時対策支援システム(ERSS)を起動して放射性物質の放出源情報を把握。
SPEEDIで放射性物質がどこに拡散するか予測することになっている。
しかし、今回の事故では、地震による原発の外部電源喪失により、ERSSからのデータ送付ができなくなって拡散予測はできず、
避難区域設定に活用することもできなかった。
調査委員の質問に、班目氏は「(最も放射性物質の放出量が多かった昨年3月)15日は北の方に吹いていた風が、南、北西に、
という風向きになり、北西になったときに雨が降って福島県飯舘村が汚染された。
SPEEDIの予測結果に頼った避難計画にしていること自体が問題で、直ちに避難してもらうようなルールにしておくべきだった」と答えた。
また、安全委によると、仮にERSSからデータが届いていたとしても、
今回の事故では水素爆発や炉心溶融などシステムの想定外の出来事が起きていたため、正確な計算ができず間違った予測結果になっていたという。