15/01/20 11:59:25.95 EIU2oOBf
>>19
ベルリンの壁崩壊後、西側欧州はかつてのどの文明よりも低い出生率を経験することになる。
国連の推定によると、移民なしには欧州の人口が21世紀半ばには数百万人規模で縮小する。
大量に移民が流入し始めたとき、欧州はイスラム教徒の移住についてそれほど深く
考えていなかった。実利主義の欲張りで、神や家族のつながりに反する欧州の文化は
多くのイスラム教徒にとって冷たく、生気のない、満足の得られないものに映った。
イスラム教徒以外の多くの人々を満足させることもできなかった。
だが、2008年の金融危機で借入金が底をつくまで、
そのことに真正面から向き合うことを避けることができていたのだ。
欧州の人々はイスラム教徒の文化的背景について十分な知識がなく、
国民に対するのと同じ方法で彼らを威嚇することができなかった。
非イスラム教徒の欧州人はファシズムや植民地政策に歴史的な罪悪感を覚えているが、
イスラム教徒はそんなものは何も感じていない。
彼らには欧州人に不足していた政治活動の自由があった。
悲しみに暮れるフランス国民を批判するのは意地悪かもしれないが、
彼らはこれまでの危機の対応でうまくいかなかった考え方で今回も対応している。
いつものように、彼らは反射的に、自分たちが持っていると思っている偏見を
イスラム主義者のテロリズムの何か根本的な原因だととらえ、フランス国内の
少数派コミュニティーをもっと居心地のよいものにしていく努力を怠っている。
フランス政府と主要政党は相も変わらず、移民と多文化社会に関する問題をめぐる世論
(と普通選挙権)に耳を塞いでいる。オランド大統領の支持率はテロ攻撃後に上昇した
ものの、それでもまだ30%を割り込んでいる。2013年1月に週刊紙レクスプレスが
実施した世論調査によると、回答を寄せたフランス人の74%がイスラム教徒は
「フランス社会に溶け込んでいない」と回答した。昨年はこの数字が低くなった
とはいえ、今はこれを上回っていることはほぼ間違いない。