14/10/26 10:05:00.67 x62Gvr1M
>>196 >>132
>TPAが完全に失効していたら、調印事態が合衆国憲法上では無効になっていたんだよ。
→合衆国憲法上、通商協定の交渉・調印は議会に権限があり、
TPAは大統領府に交渉・調印を代行させる一時的な権限委譲のルール。
→当然ですが、TPAより憲法が優先。
1974年通商法成立以前は、大統領府にファストトラック権限(TPA)がなく、議会主導で通商交渉を行っていた。
TPAの有無にかかわらず、議会が指示して大統領府(当時は国務省)に交渉を当たらせた。
窓口の行政機関は、常に議会と相談し指示を受け交渉し、調印を行い、批准書を議会に提出する。
批准書の審議は、議会の通常の審議ルールで行われる。(一括採決か個別採決かは議会運営上の問題)
その事例が米・ヨルダンFTAです。下記に経緯を紹介します。
イスラエル、ヨルダン、エジプトの中東諸国との米国の通商協定は、中東の和平への努力が主目的であり、
単なる貿易協定とは異なる。
米議会は、積極的にイスラエルやヨルダンとのFTAを大統領府に推進させ、超党派で書簡を送り実質的な権限を与えている。
TPAが無くても、迅速に円滑にFTAを締結し、議会が修正無しに可決・批准している。
クリントン政権からブッシュ政権に移行する行政の交代期間に交渉・締結・批准されたヨルダンFTAは、
中東和平を望む米議会が主導したとも言える。(続く)