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あゆがデビューしブレイクした前後の時代の日本の時代背景を読み取るとあゆが時代の寵児になった理由がよくわかる
1995年1月、阪神大震災で倒れた高速道路が象徴している日本の安全神話の崩壊
直後の同年3月、日本史上類を見ない無差別テロであるオウム真理教による地下鉄サリン事件
1997年には中学生による神戸児童連続殺傷事件(サカキバラ事件)が発生し、以後少年犯罪が多発する事になる
また同年山一証券が破たんし、拓殖銀行の倒産に象徴される経済の先行きの不安
1998年には和歌山ヒ素混入事件が起きて人と人との繋がりの希薄性が深刻な問題になる
多発する少年犯罪がピークに達したのが2000年に発生した西鉄バスジャック事件
魔の17歳という言葉が氾濫し、若者の心はどんどん荒んでいく
2001年の大阪池田小学校児童連続殺傷事件は平成の事件の象徴のような事件であった
そして同年にアメリカで起きた同時多発テロ9・11、2003年にはその報復であるイラク戦争が勃発
まさに日本、世界が混沌とした時代にあゆは登場した
当時の社会は暗い闇に包まれていた
でも、それでも世界は美しいんだ、それでも人間というものは優しいんだ、こんなに素晴らしいんだ
と、この時代だらこそ誰かが言わなければならないんだ、そういう人物を必要としていた
その役目を担ったのが浜崎あゆみであった
まさにあゆの描く世界観は世界の闇を包み隠すことなく残酷に描写し、社会の矛盾や悲惨さをありのままに表現し
その反面、「それでも僕たちは生きていかないんだ」
という強いメッセージがこめられている
だからこそあゆは生き場のない若者たちに受け入れられ、日本の芸能史に類を見ないあゆブーム、社会現象を巻き起こした
今を持って社会の不安は改善されていない
自殺者は年間3万人を越え、2008年のリーマンショック以降失業率は上昇する一方である
でもあゆはそういう荒んだ世界にあって
「それでも世界は美しいんだ、それでも人間というものは優しいんだ、こんなに素晴らしいんだ」
て提唱する役割こそが浜崎あゆみにあるのではないか?
あゆの社会的な役割と言うのはどんなに世界が汚れても、それでも人間は美しいと歌い続けることだと思う