13/01/09 10:07:30.64 iIs7GQgi0
1950年代、黒澤作品は好きでよく見る。(最近見始めてあまり詳しくはないけど)
尾野真千子なら、「隠し砦の三悪人」の途中から仲間になる農民の娘や
「蜘蛛の巣城」の奥方なんかが似合いそう。
前者は無口で純朴な土の香りのする役。ずっと下を向いてるんだけど
尊敬する姫様を守ろうとする時の意思の強さがとても印象的。
後者は大女優の山田五十鈴がやった役で、シェークスピアのマクベス夫人。
夫を出世させようと、とにかく主君や好敵手の悪口を吹き込んで、夫に裏切り続けさせる怖い人。
まるで人形の様に最小限の感情しか表さないが、その不気味な存在感は抜群。
もちろん往年の大女優と(いくらファンとは言えオノマチを)直結して比べるのは意味のない事だが、
両作品は長回しのシーンが多く、彼女らの見せ場でもある。
自分が尾野真千子の演技で好きなのも、場面の流れを自然に見せる「間」なので
どうかなと、ついつい長く語ってしまいました。失礼。