13/03/20 00:49:55.38 zqu4TfuK
私が18歳で上京してから30歳まで公私共にお世話になった研音という事務所の当時会長でおられた野崎俊夫氏からある日都志見、ちょっと会わせたい奴がいるんだが、今夜大丈夫か?」と連絡をいただいた。
待ち合わせの六本木のカラオケ店に来たのが、パツンパツンに突っ張り上げた革ジャン姿の反町隆史だった。未成年というドラマに入る前だった時期か。広島から上京した時の自分の一部を見ているような気持ちで(容姿の話しではない)、
当時反町が好きだった尾崎豊の歌などを聴かせてもらった。上手いか下手かどうかよりマイクに噛み付きそうな勢いで唄う姿は持て余す若さのエネルギーを何かにぶつけて吐き出しているようで、なんとも格好が良かった。
ドラマ「ビーチボーイズ」の主題歌というタイアップありきで始まった楽曲制作。音楽以外の苦労も多く、色んな人間の出入りが増え、色んな勝手で無責任な思いとぶつかりながら最後には疲れ果てた。
周囲の雑音を音楽に持ち込まないでほしいと心から願い、彼の繊細な心は何度か悲鳴をあげていた。自分にとっても当分思い出したくないプロジェクトだった。
ただ反町本人と色んな話をしながらのやり取りの中で彼の中にある様々な何かをすくい出して歌にしてゆく作業は本当に気持ちが入った。歌手になりたかったあの広島、
そして職業作家になる前のアメリカ武者修行時代の自分と重なって、何日も徹夜しながら一曲一曲と出来上がってゆく作品を彼に聴かせるのが待ち遠しかった。今では本当に懐かしい思い出だ。
そして自分にも避けて通れない試練を与えて頂いた出会いにとても感謝している。近年 一度ゴルフを一緒にした。