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ブログ
3.22008
フィリピンの困窮邦人 フィリピン通信6
フィリピンの困窮邦人 穴田久美子 2008.3.2
URLリンク(pakpaknatin.org)
フィリピンでは「困窮邦人」と呼ばれる人が増加している。数字的には、一年間に180人以上。つまり2日に1人がフィリピンの日本大使館に駆け込んでいる。日本大使館の救済策としては、本人の日本の知人や親族に連絡をとって支援を求めるのだが、「彼とは関係ありません」「もう、帰ってこないでいいと伝えて」などと話し、支援を断る事例が多い。また、フィリピンで超過滞在となり、罰金を払わなければ、出国できない。その場合、フィリピンの入国管理局と交渉して、罰金を免除してもらえる場合もあるが、この場合罰金を支払わなければ、フィリピンに再入国はできない。
フィリピン滞在中に所持金を使い果たすなどをして、日本大使館に駆け込む事例は、飛び飛びのデータではあるが、1996年は17件、1998年は34人、1999年は59人、2000年は42人、2001年は94人、2002年は120人、2004年は185人、2005年は179人。2006年は183件。この10年間で4倍に増えている。「人物像」は年齢が40から50歳代半ばの男性。1年から数年フィリピンで生活して、フィリピンの女性に家や車を買い与えているうちに、持ち金の底がつく例が目立つという。大使館の支援を受けて日本へ帰国しながら、数年後にフィリピンに舞い戻り、再び大使館の世話になる人もいる。邦人保護担当官は、面接の結果、「日本での生活基盤を退職などで失っている」、「元はフリーター、日雇い、派遣、自営など収入が不安定だった人も多い」を話している。
2001年のデータに興味深い数字があった。世界各国の事例と比較して、2位のタイ日本大使館の25件を3倍以上引き離して、94人というのはダントツの1位だった。この年の世界中の在外公館で取り扱った困窮邦人案件は301件なので、世界の3割を占めている。同年の日本人の渡航先をみると、米国の412万人がトップで、中国が238万人、タイが117万人などと比べて、フィリピンは34万人とはるかに少ない。しかし困窮邦人の数だけが飛びぬけて多い。そしてその邦人は全て男性。