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>>137続き
謎多き液体
ハエの精液は、実際には95%以上が精漿だ。この液体はRNAとタンパク質が複雑に混ざった化学物質のスープであり、このおかげで精子はメスの生殖器内で生き延び、卵に到達できる。
大半の動物種では、オスが1度の射精で放出する精漿の量は比較的少ない(人間では、1度にわずか3~4ミリリットル)。
そのせいもあり、多くの科学者は精漿自体がメスに大きな影響を与えうるとは考えなかった。
だが米コーネル大学の進化生物学者、マリアナ・ウォルフナー氏によれば、それは全くの見当違いだという。
「精漿の成分は、卵の産出や排卵に加え、精子の貯蔵、採餌・睡眠行動、別のオスと交尾するかどうかにまで関わってきます」と説明する。ウォルフナー氏は今回の研究には関わっていない。
具体的にはどう作用するのか。ボンドリアンスキー氏は、精漿に含まれるRNAとタンパク質が、メスの体内でさまざまな遺伝子のスイッチを入れたり切ったりしていると考えている。
これにより、卵を作り出す量から睡眠時間の長さに至るまで、メスの行動の多くに影響を及ぼしている可能性があるのだ。
こうした変化が、受精の確率を高めたり、受精卵がより健康な子に成長したりするのに役立っているのかもしれない。