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30年前との大きな違いは「食えない自称声優」が大量生産されたため
岩田光央
現在、声優の役割の拡大やそれに伴う人気増を背景に、肩書きとして「声優」を語る人が急増しています。
テレビアニメや据え置きのテレビゲーム以外に、特に近年では急速なスマートフォンの普及と、
それに伴う音声の吹き込まれたゲームの登場で、
一昔前とは比較にならないほど声優の需要は増えています。
一方で失礼ながら“安直”に志願する人も、同時に増えたように感じています。
さらに厳しく言えば、成功する声優とうまくいかない声優、その差も以前とは比べ物にならないくらいまで広がったように感じているのです。
声優を目指す若い方の多くは、高校や大学を出た後、専門学校に入って声優について学び、
それから事務所直結の養成所でさらに学び、査定に合格してデビュー、という道を描いているようです。
しかし、そうした筋道がやや中途半端に描かれたために、「自称声優」が大量に生まれ、
彼らがますます増加していくであろう状況の中、混迷を極めているように感じられます。
そもそも今現在、声優としてきちんと生計を立てられている人はいったいどれくらいいるのでしょうか。
雑誌『声優グランプリ』付録『声優名鑑』によれば、2001年に掲載された声優の数は370名以上。
それが15年には1192人になっていました。
おそらくそこに掲載されている声優はトップ・オブ・トップスの存在で、業界ではよく知られた、多くのファンを抱える方ばかりだと思います。
ただ、その存在だけを考えても、数は15年で3倍程度まで膨らんでいることが分かります。
さらにWebサイト「声優データベース」の登録者数は約4000名、総数としては約1万人とも言われています。
現実として、今では声優を抱えるほとんどの大手事務所は養成所を作り、数百人単位の生徒を抱えています。
そうした結果、「志望者数が30万人にまで膨れ上がった」とも言われるのでしょう。