21/09/26 23:16:04.50 YPKipWSR.net
安倍晋三首相は3日の自民党役員人事で、政策の要となる政調会長に稲田朋美行政改革担当相を据える決断をした。同ポストに
衆院当選3回の若手を起用するのは極めて異例。ベテラン議員らの反発も予想される中、あえて「次のスターをつくるチャンスだ」との
思いもあり、人材育成の観点から抜擢(ばってき)に踏み切ったようだ。
首相は平成24年12月の第2次政権発足にあたり、副大臣はおろか、政務官の経験もない稲田氏を行革相に起用した。稲田氏は
焦点となった公務員制度改革で、中央省庁の幹部人事を一元管理する内閣人事局の発足に尽力。党内の反対派を粘り強く説得する
など、首相の期待に応えてきた。
政権の柱である経済政策「アベノミクス」は、「3本目の矢」となる新成長戦略が実現途上にある。今後も党との連携が欠かせない中、
首相は自らの意を体現する役割を稲田氏に期待したようだ。
稲田氏の起用は、女性政策の強化の象徴とする狙いもあるが、何よりも首相が重視したのは今後の人材育成だ。「ポスト安倍」の
人材が豊富とはいえない状況で、首相が目をかけてきたのが稲田氏だった。
稲田氏は首相が党幹事長代理を務めていた17年の郵政選挙で、造反組の「刺客」として立候補。初当選翌年の18年には保守系の
議員連盟「伝統と創造の会」を結成し、自ら会長に就任。戦後、日本が主権を回復した4月28日や、終戦の日の8月15日の靖国神社
参拝を毎年欠かさない。中国などの反発がある中、閣僚就任後も節目の参拝を続け、信念の強さをみせた。
何より自民党、特に同期の1回生が軒並み惨敗した21年の衆院選でも選挙区で再選を果たした粘り腰は首相の高い評価を得てきた。
ただ、若手女性の三役起用は、厚遇されないベテラン・中堅議員の反発が必至だ。首相周辺からも「稲田氏の起用はあり得ない。
経験不足だ」との声が漏れるなど、首相も一時、逡巡(しゅんじゅん)した経緯がある。果たして、首相が課した「試練」を乗り越えられるか。
ソース(MSN産経ニュース) URLリンク(sankei.jp.msn.com)