14/03/06 17:32:50.77 NygjVs00.net
倉島署の刑事達は地元の暴力団大原組と癒着しており、大原組と川手組の抗争でも
大原組の肩を持った捜査をする。
コンビナート建設予定地を安く買い上げたい石油会社は、市会議員の友安(金子
信雄)に話を持ちかけ、友安は暴力団川手組(建材会社でもあり、コンビナート
建設の利権を餌に)を使って強引な土地買収を進める。
これを川手組と敵対する大原組の広谷(松方弘樹)と久能刑事(菅原文太)が嗅ぎ
付けて妨害した為、友安は市長や警察委員長を兼務している県会議員(安部徹)を
ゴルフ接待などで抱き込み、大原組と川手組の抗争に手をこまねいている倉島署へ
のテコ入れとして県警の若手エリート警部補海田(梅宮辰夫)を派遣する。
ここで如何にも真面目そうな鈴木瑞穂が演じる県警本部の刑事課長が「私が一番
頼りとしている頑張り屋だ」と海田を紹介するのが肝だが、海田は実際に正義感の
強い男で上司の期待に応えようと強引な捜査を強行する。
柔術にも優れた熱血漢の一面があり、また若いうちから出世コースに乗った為に
世間並みの苦労を知らず、何が何でも法律厳守を建て前とする真面目人間の海田
には暴力団のみならず暴力団と癒着している刑事達も我慢がならない。
そして海田は上層部の期待通りの働きを見せ、大原組を壊滅させ、倉島署内の癒着
も一掃する。
問題はこの後で、こういう人物は権力者にとっては諸刃の剣で、いつ上層部や市会
議員と川手組との癒着に気が付くかもしれない。用事が済んだら早いうちに組織内
から排除してしまうに限る。
それには警察署内での出世で得られる以上のうま味のある天下り先を用意してやる
必要がある。出世主義者にとってはそれなりの地位と名誉を得られるなら、勤め先
がどこであろうと関係ないのである。現実主義者とはそういうものだ。
但し、融通の利かない海田のような上司の下で働く社員達は大変であろうと察する。