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【オピニオン】福島の事故でも原発は死なず
リチャード・K・レスター
URLリンク(jp.wsj.com)
今年は、原子核の発見から100年、核分裂の発見から70余年を数える。歴史的には、現在の原子力工学は、
電子工学で言えば大体1990年の段階に相当する。1990年以降、電子工学の分野には、送電網、テレビ、通信、
電子工学およびコンピューター革命など、様々な製品、技術の出現が続く。どれをとっても1990年当時の
電気技師には想像もつかない。
福島の原発事故を受けてすでに新たな技術が研究されており、より期待が持てる。日本の原発で起きた
水素爆発を招かないためにも、水素を生む高温の蒸気に反応しない新たな燃料被覆材が開発中だ。
他の新型発電所の設計では、停止した原子炉の燃料を冷却する方法として、電動ポンプやバルブ、
人間の作業に頼るのではなく、自然な熱の伝導・対流を利用している。
コンピューターの進歩で、以前よりはるかに正確な原子炉のシミュレーションが可能になっている。
コンピューティングの進歩は、文字通り原子ベースで放射性物質に耐性のある素材や、核廃棄物を
数万年安全に貯蔵できるナノ構造の設計も可能にするかもしれない。現時点で、こうしたことすべてが
予測される。未来には、さらなる進歩が確実にある。