21/09/30 18:32:24.52 V3/cTAtk.net
27 手ぶlove sage 2021/09/30(木) 18:04:21.47 ID:EXepVr80
>>15
「路上の別伝説」③
作.手ぶlove
苔上雀(ノルウェージャン)中学校三年生
世面屋遥夫(よもやはるお)
僕の名前は
隣町の馬琴紙(バッキンガム)中学校まで知れ渡っていた。
バッ中で番を張る名賀龍樹奈(ながるじゅな)は僕の通うノン中の校門で３人の子分を従えて僕を待ち構えていた。
およそ中学生とは思えないその風貌が妙に可笑しかった。
「てめぇか？裏番のファラオってのは？
あん？」
龍樹奈(るじゅな)は指の関節をボキボキ鳴らしながら、僕の全身をなめるように眼を剥き出しにして凄んだ。
僕の頭の中に足宅良古来(あたくらこらい)のファイトシーンが甦る。
僕には死ぬ覚悟があった。
父もいない
母もいない
僕は婆ちゃんに育てられた
自殺するよりこいつと戦って死ぬほうが100倍マシだ。
僕のマインドはとっくに死んでいた。
緊迫したこの状況に懐かしささえ覚えた。
もるで瞳孔が開いたかの様な僕の眼差しに驚いたのか
名賀流樹奈(ながるじゅな)が一瞬たじろいだ。
僕は空を見上げて目をつむった。
ごめんね、婆ちゃん。
それから真っ直ぐ前を向くと
名賀流樹奈(ながるじゅな)を凝視して言った。
「やろうよ…」
つづく
パチン☆！！！
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