20/11/18 15:26:50.68 R0vypP/W.net
>>423
tasya vyAvRtir arhatve
阿羅漢位捨
tasya …指示代名詞属格 それの その 具体的には阿頼耶識を指す
vyAvRti(捨)…離れること、別れること、脱すること、方向を転ずること
arhat(阿羅漢)…供養を受けるのに相応しい者
「阿羅漢になると、その(阿頼耶識の)、方向転換がある」
というのが正しい訳である。
玄奘は「捨」と訳したが、『成唯識論』では、「捨」を解説して
「煩悩の麁重(dauSThulya 束縛され柔軟な適応性を欠くこと)を永に遠離する」とし
「離れる、脱する」としている。そして、この麁重は阿頼耶識に種子として存在し、
その種子を遠離することが阿頼耶識を「捨」することだと解釈している。
つまり阿頼耶識位に「捨」ス、とあるが、阿頼耶識を捨てるのでなくて
「種子」を遠離するのだと解釈変更を加えている。
反対に安慧は、素直に「麁重」は「阿頼耶識」に依存しているのだから
阿頼耶識を断ち切り、阿頼耶識という流れ離脱し、質的に方向転換すること
と解釈していて、世親の原意を踏まえたものとなっている。