16/07/18 06:29:46.49 ueSA4Dj4.net
ショーペンハウアー自身の決定的な貢献は次の認識にあります。私たちの外的な目は時空の場の中のみかけの現象しか見かけ
ませんが、しかしこれらの現象全ての内的経験は、意欲する主体としての彼、彼女、ないしそれ自身の経験なのです。この内
的経験はー私たちには隠されていますがー実際は、アートマン=ブラフマンすなわち普遍的自己のエネルギーの経験なのです。
ただそれは幻影である個人自身の死の恐怖および幻影としての生存への欲望によつてサンサーラ(時間的な幻影の影)に繋がれ
ているのです。つまり(生の意志)の衝動は自分自身としてのアートマンの経験ですが、それはーショーペンハウアーの認識で
はー「同情」(慈悲)の洞察という形でのみ生起します。それは菩薩の性質に他なりません。彼は有名な論文「道徳の基礎につ
いて」の中で次の問いをだしています。「ところで、私のものでもなく、私と関わりない苦悩が、それ以外の場合には私自身
の苦悩だけがそうであるように直接に私動機となり、私を行為へと動かすという事は、どの様にして可能なのだろうか。
[・・・]この過程は神秘的である。それは理性が直接に報告しえないものであり、それらの根拠を経験によつて見出すことの
出来ないものである。にもかかわらず、それは日常的なことである無常このうえない人、我欲きわめて強い人にとつてさえ、
無縁な事ではない。(宇宙意識つづく)我々は無意識でも夢中意識して息しているのだろうか?山や川や空みんな同じ身で生きて
いるのか?家族も周りの人も国も金も地球も宇宙で同じく生きている野鴨