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◯ピンポーン。来たのは……
2026年3月5日、朝6時。
自宅のインターホンが鳴る。
開けると、黒服の男たちが数人。
「do/mZ8FR0さんですね?国家健全化調査庁です」
「“吊るしあげろ”という表現は、扇動罪に該当します」
「反政府思想に傾倒していた疑いあり。スパイ認定対象です」
彼は、え?え?と目を白黒させる。
「ちょっ…俺、愛国者なんだが!?アカを吊るせって言っただけで!?それが何で俺がスパイに!?」
だが、特高もどきは淡々と告げる。
「現政権に従わない者、国家秩序を乱す者。それがスパイです」
◯収容所にて
彼が送られたのは、「思想矯正プログラムセンター」。
かつて自分が作れと叫んでいた“特高”の再来だった。
隣の房には、
「国葬反対」と呟いただけの老婦人
「うちの子はワクチンで体調崩した」と訴えた母親
「〇〇党に疑問がある」と言った地方議員
…がいた。
彼は叫ぶ。
「違う!俺はお前らとは違うんだ!俺は“吊るす側”だったんだぁぁぁ!!」
だが、看守は無表情にこう返した。
「スパイ防止法とは、疑われた時点で終わりなんだよ」
◯書き込み禁止のお知らせ
半年後。
5ちゃんねるのdo/mZ8FR0のIDは「規制中」になっていた。
そして、特高風国家が運営するXのタイムラインにはこう表示されていた。
「国家健全化のため、ネット上の有害投稿を処理しました。ご安心ください」
吊るしたい者は、最初に吊るされる。
それが、歯止めのない法の怖さである。