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縄文人の遺伝子の特徴を持つ人は太りやすい―。現代日本人のルーツを探る遺伝子研究からそんな傾向を示す結果が得られたと、大阪大、金沢大などの研究チームが発表した。狩猟採集中心の生活を送っていた縄文人の特徴が、現代人の体質にも残っていることを示した成果といえそうだ。論文が国際科学誌に掲載された。
現代日本人の遺伝子には、約1万6000年前~約3000年前にいた縄文人と、農耕が主流となった弥生時代以降に中露国境付近の北東アジアや、中国など東アジアから入ってきた祖先の特徴がみられるとされる。
大阪大の山本賢一准教授と金沢大の覚張(がくはり)隆史准教授らは、日本人約17万人の遺伝情報などを解析。発掘調査で得られた縄文人、北東アジア由来の祖先、東アジア由来の祖先らの骨など計22人のデータと比較した。
その結果、沖縄県をはじめとする南西諸島や、北海道の一部地域で、縄文人に特徴的な遺伝子を多く持つ人の割合が高かった。さらに遺伝子の特徴と、体格や代謝、疾患などとの関連を調べると、縄文人の遺伝子の特徴を多く持つ人ほど肥満度を示す体格指数(BMI)の数値が高い傾向がみられた。
縄文人の遺伝子の特徴は、日本以外のアジア人にはほとんどみられなかった。
山本准教授は「狩猟採集が中心の縄文人は、飢餓状態に耐えるため、脂肪を蓄えやすい体質だった可能性がある。こうした祖先の特徴が現在も残っているのではないか」と話している。
国立科学博物館人類研究部の神澤秀明研究主幹の話
「BMIの傾向という形で現代日本人に縄文人の遺伝子が受け継がれていることが示された興味深い成果だ。古代人の調査を進めれば、日本やアジアの人々の成り立ちや現代人の体質への影響がさらに詳しくわかってくるだろう」
[読売新聞]
2024/12/5(木) 9:15
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