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派閥の裏金事件に端を発した「政治とカネ」の問題に加えて、物価高やその対策への不満などを背景に、衆院選で与党が過半数割れに追い込まれた。半面、金融緩和の継続と財政拡大を訴えた野党が議席を伸ばした。これらは10年超続いたアベノミクスと重なる。「ぬるま湯」の経済から、抜けることはできないのか。
東京都練馬区に住む会社員の女性(33)はこれまで、自民党を支持してきた。だが今回、初めて国民民主党に投票した。減税や社会保険料の減額など、「手取りを増やす」政策に期待したからだ。「もっと、経済を循環させて、現役世代に安心感を与えて欲しい」
いまの自民は裏金問題に加えて、石破政権が掲げる「地方創生」に共感できない。人口が減り、投資余力が限られる時代に逆行する政策に思えた。立憲民主党は、かつての民主党政権時代に混乱を招いたことへの不安が拭い切れなかった。
ともにベンチャー企業に勤める共働きで、高収入の「パワーカップル」。しかし、物価高に賃金が追いつかず「使えるお金が減っている実感がある」。週末は外食するが、平日は家で休みに調理した作り置きを食べる。スーパーでの買い物は日曜日にまとめ、夕方の特売時間帯を狙う。メニューのカレーやビーフシチューに入れる肉は、牛ではなく豚や鶏を選ぶことも増えた。
昨年12月、3LDKのマン…(以下有料版で,残り3203文字)
朝日新聞 2024年12月1日 11時00分
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