24/11/20 17:10:48.80 NHpFbNSG9.net
渋谷和久・関西学院大総合政策学部教授
1期目のトランプ政権で行われた日米貿易協定交渉で感じたのは、とにかく「トランプ大統領の考えが全て」ということだった。
通常の国際交渉のプロセスである事務レベルの協議はなく、細かい品目などを含めて最初から最後まで、当時のライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と、茂木敏充経済再生担当相の閣僚級で話し合う異例の形式だった。だが、ライトハイザー氏は逐一トランプ氏に伺いを立てていた。
そして通商交渉でトランプ氏は、正論や理屈があまり通用しない印象だ。「米国に対し貿易黒字を抱えている国は、何かしらのズルをしているに違いない。マルチ(多国間)交渉だとそのズルを正せないから、バイ(2国間)でやるしかない」という考え。日米貿易交渉でライトハイザー氏に誤りを指摘しても、「私を説得しようとしてもあまり意味がない」と言い返された。
一方で、政治的に分かりやすいこともあった。オバマ政権下のTPP(環太平洋パートナーシップ協定)交渉では、米国にコメの国別輸入枠を設けたが、日米貿易交渉では日本の主張通りコメの関税の撤廃や削減は免れた。コメの主産地のカリフォルニア州は民主党支持の傾向が強い…
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毎日新聞 2024/11/20 16:00(最終更新 11/20 16:00)
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