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皇室記者が現場で感じた、新天皇夫妻と上皇夫妻の「大きな違い」 2019.11.10 大木賢一(共同通信社編集委員)
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正直に言いますと、私は現役記者当時から、前天皇夫妻を好意的に見ることができませんでした。「他人の口を介した報道で世の共感を得る」のは、何度となく繰り返されたやり方だと思っています。
前天皇夫妻はあまりにも称賛されすぎたと思います。前天皇夫妻の行ってきた慰霊の旅や被災地訪問はいずれも立派なことで、「象徴天皇」の在り方としても適したものだったと感じます。
ですが私は、前天皇が多用してきた「象徴の務め」なる言葉に反感を持ちます。象徴天皇の「義務」は、憲法に定められた国事行為のみなのに、それ以外のことも含めて「務め」と言ってしまえば、後の天皇たちは、それぞれの思いで自由にふるまえなくなってしまうのではないかと心配です。
前天皇夫妻、特に美智子さんは、プロデュース能力にたけた人だと思います。若い読者には「優しいおばあちゃん」のイメージしかないかもしれませんが、若いころは、大きなサングラスを頭の上にかけるなど、女優然とした振る舞いで世間の憧れを浴びるファッションリーダー的存在でした。そこには強い「自意識」を感じます。
美智子さん自身が「天才女優」と言ってもいいと思います。自分がどう見られているか絶えず意識し、自分たちを報じるものにはほとんど自ら目を通していると聞きます。「自分が一番目立っていないと気が済まない人」と評する人も何人もいます。
天才女優ですから「慈悲深い聖母」になることもできました。「平成の天皇皇后像」は、こうした美智子さんの演出能力で形作られたと考える識者は少なくありません。阪神大震災でのスイセンの花、東日本大震災でのハマギクの花。被災地との交流のストーリーも、へそ曲がりな私の目には「用意された通りに書かされた」と屈辱を感じることがありました。
新しい天皇夫妻には自己演出にあくせくするような姿勢はなさそうです。いかにも自然体の夫婦のように思え、私は新時代の「新しい天皇像」に期待しています。
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