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最先端半導体の国産化をめざす「ラピダス」が、事業資金を確保するための増資を計画している。既存の株主が追加で出資し、大手銀行も応じる方針だ。ただ、量産化の実現には、さらに4兆円規模の資金が必要で、国の支援が欠かせない。技術面でも不安を抱えており、ラピダスに向けられた視線は厳しい。
北海道千歳市に建設中のラピダスの工場。昨年着工し、すでに巨大な建造物が全体像を現している。今年末に製造装置が搬入され、来年4月には試作ラインが稼働。2027年に予定する2ナノ(ナノは10億分の1)世代半導体の量産開始に向け、準備は着々と進む。
今月3日には、半導体を最終的な製品に仕上げる「後工程」の研究開発拠点の開設にも着手した。小池淳義社長は「(量産開始に向けては)1日の遅れもなく進めることができている」と胸を張る。
研究開発拠点は、工場に隣接するセイコーエプソンの事業所内の一部を借りる。26年4月に研究をスタートし、技術を確立できればラピダスが量産する製品にも応用させたいとしている。
写真・図版
「後工程」の研究開発拠点を開設すると発表したラピダスの小池淳義社長(右)。左はセイコーエプソンの小川恭範社長=2024年10月3日、北海道千歳市、田中奏子撮影
22年に個人株主14人が設立したラピダスには、国内8社が計73億円を出資する。政府は「新エネルギー・産業技術総合開発機構」(NEDO)からの研究開発の委託費という名目で、すでに総計で最大9200億円の支援を決めている。ただ、量産が実現するにはさらに4兆円規模の資金が必要とされる。
関係者によると、ラピダスは…(以下有料版で,残り1460文字)
朝日新聞 2024年10月3日 19時30分
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