24/05/28 06:28:13.46 eGur0Y+g0.net
>>766
アルコールの発がん性
アルコールはアルコール脱水素酵素(ADH)の作用でアセトアルデヒドに変わり、アルデヒド脱水素酵素(ALDH)の作用で酢酸に変わります。これらの酵素の働き(活性)には遺伝で決まった強弱があります。ADH1B(旧名ADH2)の働きが特に弱い人は日本人の5~7%程度にみられ、アルコールが長時間残るためアルコール依存症になりやすく、依存症では30%前後がこの体質です。2型アルデヒド脱水素酵素 (ALDH2)の働きが弱い(低活性または非活性)人は日本人の40%程度にみられ、アセトアルデヒドの分解が遅いため飲酒で赤くなり二日酔いを起こしやすい体質です。依存症では15%程度がこの体質です。
アルコールとアセトアルデヒドには発がん性があり、このふたつの酵素の働きが弱い人が飲酒家になると頭頸部・食道の発がんリスクが特に高くなります。頭頸部・食道のがんは1人に複数発生する傾向がありますが、飲酒と喫煙とは相乗的に多発がんの危険性を高め、さらにALDH2の働きが弱いと特に多発がんが多くみられます。コップ1杯のビールで顔が赤くなる体質が、現在または飲酒を始めた最初の1~2年にあった人では、約9割の確率でALDH2の働きが弱いタイプと判定されます。飲酒に加え喫煙と野菜果物の摂取不足も同部位の発がんリスクを高めます。
www.e-healthnet.mhlw.go.jp