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「ママチャリとトラブル」動画を“さらし”拡散 法的な問題は
2024年4月17日 15時27分
URLリンク(www3.nhk.or.jp)
「ママチャリ」と呼ばれる自転車を運転する女性と車のドライバーとのトラブルを写した動画がSNSを中心に拡散しています。動画では女性の顔がさらされているほか、第三者が編集を加えた動画も広がっていて、SNSのトラブルに詳しい弁護士は、肖像権の侵害や名誉毀損にあたる可能性があるとして、冷静な対応を呼びかけています。
4月12日ごろ、旧ツイッターのXで、いわゆる「ママチャリ」に乗った女性が、ドライバーに向かって怒っている様子が収められたドライブレコーダーのものとみられる動画が投稿されました。
動画には女性の顔がはっきり分かる状態で言い争う様子が写されていました。
動画は翌日にかけて複数の「まとめアカウント」や「まとめサイト」などが転載し、拡散しました。
“ウソの字幕”で1200万再生も…
その後、広がる元となった投稿は削除されましたが、動画はTikTokやYouTubeでも広がり、第三者が女性の名前や住所などの個人情報や撮影場所を特定するような投稿を行ったり、こうした情報をまとめたりした投稿やブログサイトも複数現れています。
NHKがXの投稿を分析したところ、「ママチャリ」と「逆走」に関する投稿は以前はほとんどありませんでしたが、14日以降に急増し、きょう(17日)正午までで5万件を超えています。
第三者が編集を加えた動画も広がっていて、怒る女性の姿にウソの字幕を付けた動画はXで1200万回以上閲覧されています。
Xでの閲覧数=インプレッションを得ることで収益を稼ごうとするいわゆる「インプレゾンビ」による投稿も見られ、拡散がさらに進む状態になっています。
弁護士「拡散に加担 法的責任問われる可能性」
SNSでのトラブルに詳しい神田知宏弁護士によりますと、相手の許可がないままネット上に顔をさらすことは、公益目的がないことから肖像権の侵害などにあたる可能性があるとしています。
また、第三者が動画を加工して投稿することについても拡散に加担していることになり、名誉毀損で法的責任を問われる可能性があるとしています。
神田弁護士は「ネット上で攻撃対象を見つけてよってたかって攻撃するというのは今の時代ならではだと思います。投稿した側は『少し懲らしめてやれ』くらいに思っているかもしれないが、相手の権利を侵害している可能性があるので冷静になるべきだ」と話しています。
(略)