24/03/01 22:32:30.71 XNgaUHB89.net
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※略
その一方で、ある方面ではウクライナ軍が、ほんの少しずつではあるものの前進を続けている。
半年前、ウクライナ海兵隊の部隊は南部ヘルソン州で広大なドニプロ川をボートで渡り、左岸(東岸)のクリンキ村に橋頭堡を築いた。
第35独立海兵旅団を中心とする部隊は現在、クリンキ周辺以外はロシア側の支配下にある左岸でなおこの村を保持しているばかりか、
西に1.5kmほど離れたコザチラヘリ村へ向けて徐々に進軍している。
戦闘は通りや建物単位で繰り広げられている。
ある区画をどちら側が支配できるかは、その上空に飛ばせるドローン(無人機)の数で決まることが多い。
ウクライナ側がクリンキ一帯で、ロシア側のドローン操縦士を殺害した直後にとくに大きな前進を遂げているのは、理由のないことではない。
クリンキ方面作戦でのドローンの重要性はいくら強調してもしすぎることはない。
X(旧ツイッター)で「Kriegsforscher」と名乗るウクライナ海兵隊のドローン操縦士は2月5日
「私たちの中隊の爆撃ドローンは夜間に爆撃しているだけでなく【略】、弾薬、食糧・水、医療物資などの補給も担っている。むしろこちらが主な任務だ」と説明している。
作戦の実施では電子戦が重要な役割を果たしている。
ウクライナ軍の電子戦部隊は昨年秋、海兵隊が渡河を始めるのに先立って強力なジャマー(電波妨害装置)でクリンキの戦場の下準備をした。
ロシア側のすべてのドローンとまではいかないまでも、海兵たちが渡河して橋頭堡を築くのに十分な数のドローンを飛べなくした。
クリンキ一帯ではロシア側のジャマーはほとんど機能しておらず、ウクライナ側のドローン部隊のほうがより自由に動ける状態になっている。
ウクライナ側の監視ドローンは24時間体制で稼働し、クリンキの南方に配置されているロシア軍部隊
(1個自動車化師団、1個空挺師団、2個海軍歩兵旅団、1個機械化旅団)が橋頭堡に対する攻撃のために部隊や車両を集結させるのを見張っている。
夜間には「バーバ・ヤハ」と呼ばれる比較的大型のドローンがロシア軍の集結地点を爆撃したり、道路に地雷を撒いたりしている。
昼間はFPV(1人称視点)ドローンがクリンキに向かってくるロシア軍部隊に襲いかかる。
■ロシアのショイグ国防相は「橋頭堡を掃討」と虚偽の報告
昨年12月から今年2月23日までに、ロシア側がクリンキを奪い返そうとして失った車両などの装備は222点にのぼる。
それには、ロシアがこれまでウクライナで失った戦車およそ2600両を補うために、長期保管していた倉庫から引っ張り出した60年前の古いT-62戦車なども含まれる。
一方、ウクライナ側の損失数は47点にとどまっている。
ドニプロ川左岸にいる海兵たちは主に徒歩で戦っており、失った装備の多くは右岸に配備されていた榴弾砲だ。
いずれにせよ、この偏った損失率は、ウクライナ南部に配置され、ウクライナ側よりもはるかに大規模なロシア軍部隊の無秩序ぶりと、
クリンキに張り付いているウクライナの海兵たちの並外れた勇敢さを物語っている。
ロシアがウクライナで拡大して3年目に入った戦争のおよそ1000kmにおよぶ前線で、クリンキ方面はウクライナ側に勢いがある唯一の戦域となっている。
そのため、クリンキはプロパガンダ上の価値がきわめて高い。
ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相が先週、ロシア軍が橋頭堡を掃討したと虚偽の報告をしたのもそのためだ。
また、ロシア側もウクライナ側も一帯で国旗を立てることに高い価値を見いだしているのも同じ理由からだ。
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