23/08/06 03:07:48.44 sGmG09SD0.net
>>135
続
大塩平八郎の乱『檄文』3
ところが、上層部は、この天の戒めの意味に気付いていない。器が小さく奸計ばかりをめぐらす輩たちが政治を牛耳っている。
下々の民を彼らは悩ませ、米や金銭を取り立てることばかりに熱中している。
私たちは、庶民や百姓たちのこうした苦しみを見るばかりで行動を起こせなかった。私たちは政治家どもを深く恨む。
しかし、私たちには、過去の覇王である湯王・武王の勢力はない。孔子や孟子のような徳もない。
そのこともあって、私たちは、いたずらに動けないでいた。
しかし、現在、米の価格は高騰する一方である。
ここ大坂では人々が苦しんでいるにもかかわらず、奉行や役人たちは、人が等しく持たねばならないはずの仁を忘れ、私利私欲に駆られて、自己本位の政治を行っている。
彼らは江戸に米を流している。しかし、天皇の居られる京都には米を回さない。
わずか5升程度の米を買いに大坂にやってきた者をも逮捕するという酷いことを、彼らはしている。
昔、葛伯という中国の支配者がいた。彼は、彼の領地に食糧を運んできた老人、子供たちを殺したと言われている。
いまの大坂の政治はこれとまったく同じで、言語道断のものである。
全国のどこでも、同じ徳川家に支配されているはずである。
ところが、この大坂だけは他と異なる酷い状況である。これは、奉行に仁がないからである。