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【ニューヨーク=堀田隆文】米自動車大手フォード・モーターは2日、自動運転支援システムの開発を手がける新会社を設立したと発表した。車の走行を完全に自動化する高度技術よりも、運転手がハンドルから手を離せるなど実用化が近い技術の開発に力を注ぐ方針で、新会社がこの役割を担う。
「ラティテュードAI」と名づけた新会社を全額出資で設けた。フォードは新会社の開発対象について「（運転手が）ハンドルから手を離せたり、道路から目を離したりできる（レベルの）技術を中心とする」としている。
フォードは2022年10月、独フォルクスワーゲン（VW）と共同出資していた自動運転スタートアップ、アルゴAIの清算を発表した。アルゴAIは高度な自律走行車の開発を目指していた。同社の清算にあわせ、特定の場所では運転を完全に自動化する「レベル4」以上の高度技術よりも、実用化が近い技術の開発を優先する方針を示した。
今回の新会社設立はこの方針に沿ったものになる。新会社の人員は550人で、旧アルゴAIに所属していた人員を新規に雇用したとしている。
フォードを巡っては、一部の米メディアが2日、主力ピックアップトラック「F-150」の電気自動車（EV）モデルの生産を13日から再開する計画だと報じた。同モデルは、車載電池に問題が発生した可能性があるとして、生産を一時停止している。
日本経済新聞 2023年3月3日 5:48
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