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ロスジェネ単身女性の老後 半数以上が生活保護レベル 自助手遅れ
就職氷河期に世に出た「ロスジェネ」と呼ばれる世代の単身女性たちは、
老後に貧困化する可能性が高い。そんな衝撃的な未来予測がある。
未婚・離別のロスジェネ女性には、なぜ落とし穴が待ち構えているのか。
この結果を導き出した国際医療福祉大学の稲垣誠一教授に聞いた。
―将来、ロスジェネ女性はどのようなリスクを抱えるのですか。
「高齢者が急増する日本社会で近い将来に起きることについて、マイクロ・シミュレーションという手法を使って調べたところ、
氷河期世代を含めた未婚・離別の女性の多くが困難な老後を迎えることが分かりました。
離別したりした65歳以上の単身女性のおよそ半数、約290万人が生活保護レベル以下の収入になるという結果でした」
―どのように予測したのでしょうか。
「マイクロ・シミュレーションとは、精密な人生ゲームのようなものです。
厚生労働省の国民生活基礎調査から実在している人のデータを匿名で取り出し、コンピューターの中で『社会実験』をします。
現行制度が変わらない前提で、出生、結婚、就業、年金、親との別居、
介護などの人生のイベントを、現実と同じ確率で一人一人、くじを引くように決めていきます。
のべ1千万人以上の人生をシミュレートし、これで将来の所得分布も出すことができます」