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※2022年11月13日 06時00分
東京新聞
東京都多摩地域の水道水に使われていた井戸水から発がん性が疑われる有機フッ素化合物(PFAS)が検出されたことを受け、地元の市民団体が23日から、地域住民数百人を対象に大規模な血液検査に乗り出す。PFASの検出は各地の米軍基地周辺で相次ぎ、多摩では横田基地(福生市など)との関連が取り沙汰されている。健康被害のリスクを高める物質ともされるが、原因究明や汚染防止に向けた自治体の動きが鈍いとして、市民が立ち上がった形だ。
有機フッ素化合物(PFAS) 泡消火剤や撥水はっすい加工品などに使われる合成化学物質の総称。1950年代から家庭や空港などで広く使われていたが、自然分解されにくい性質や健康被害への懸念から、PFASの一種のPFOSは2009年、PFOAは19年にストックホルム条約で製造・使用が原則禁止された。国内では20年に暫定目標値として、PFOSとPFOAの合計を水道水1リットル当たり50ナノグラム以下と設定した。
◆京大准教授が血液分析、汚染源特定目指す
検査を計画するのは「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」。23日に国分寺、小平、小金井、武蔵野、西東京の5市の希望する住民を対象に、国分寺市の本町クリニックで検査を開始。5市以外でも順次検査し、来年以降の結果の公表を目指す。
明らかにする会は、採取した血液の分析を全国的なPFAS調査に取り組む京都大の原田浩二准教授(環境衛生学)に依頼。水道水が人体に与える影響などを調べ