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■１月２６日 とうとう助成金がゼロに…。５２００万円の所得税を免れたとして所得税法違反の罪で起訴された前理事長、田中英寿被告（７３）のやりたい放題だった日大に極めて重いお灸がすえられる。文科省と日本私学振興・共済財団が、令和３年度の日大に対する私学助成金について全額不交付にする方向で検討しているという。
助成金は学生、教員数などを基に算出される。１７の学部だけで約７万人の学生がいる日大は２年度、早大に次いで２番目に多い約９０億円を交付された。今回のように元理事の背任事件も合わせ学校経営に関する刑事事件で役員らが逮捕、起訴された場合などに減額や不交付とするペナルティーがある。
日大の年間予算は約２７００億円と一流企業並み。所有する土地の総面積は東京２３区中９番目の広さで、医学部のある板橋区とほぼ同じという。９０億円ではビクともしない、と思いきや不交付の場合は原則として翌年度も不交付でその後は２５％ずつカットされ５年でやっと満額に戻る。その間約３２０億円減になるというから、かなり厳しい。
かといって年間約１００万円の授業料を値上げするわけにもいかない。「それだけは絶対できない。学生に迷惑をかけるようでは日大は本当に立ち直れなくなる。教職員の給料削減など身を切る努力をしないと文科省は許してくれない」と、ある大学関係者は苦々しげに話した。
もっとも、近づく入試の出願状況はイメージダウンで志願者大幅減の予想に反し各学部とも例年並みかそれ以上という。「大幅減と聞いて逆に合格しやすいと思われたのか…」と関係者は首をひねった。これが「日大のドン」のせめてもの“罪滅ぼし”かもしれない。
サンスポ 2022/01/26 05:00
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