21/05/05 20:25:27.80 1VrO3TC70.net
ところでさあ、スレの最初の方を見ると
平徳子、建礼門院の逸話が出ているけど
あの、作者未詳の琵琶物語、平家物語ね。
あれが本当にすげえなと思うのは
最後がさ、大原行幸なんだよねえ。
史実では源平合戦のトリックスターだった後白河法皇が
かつて「平家にあらずんば人にあらず」といわれたベルエポックを生きた
平清盛の子女にして高倉天皇の中宮となっていながら
その後の平家の没落と滅亡を目にし、今は偶然命助かり落飾し
一族の菩提を弔う建礼門院の庵に来るって話ね。
そこで建礼門院がライフヒストリー、それはとりもなおさず
平家物語のおさらいになるんだけど、それを総集編的に語り、
後白河院がこれを生きながらに六道を経めぐったと総括して終わる。
そしてね、それがまさにイントロの「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」
「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す」ってブリッジする。これはアツいよね。
つまり「六道」ってことばがそうなんだけど、
物語そのものが輪廻しているわけで、これはすごいよね。
最初から最後まで地上の歴史を語っているようで仏教ベースなんだから
まあこういうの語るのはさ、琵琶"法師"じゃなきゃダメだろうし、
耳なし芳一じゃないけど、平家の亡霊も聞きにくるよなあ、これは。
「あ、俺が出てきたw 出て来たよお」みたいにさwww