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LINEアプリに関するサーバに保存された情報が中国から確認できるようになっていたり、情報の一部が韓国のデータセンターに保存されていたりした問題に関して、LINEが日本のユーザーのデータを順次国内に移管する意向を表明した。「データが国内にあること」は、ユーザー目線では重要なのだろうか。
これまで中国から日本ユーザーの個人情報にアクセスできる状態にあったが、すでにアクセスを遮断。LINEのコミュニケーションに関連する機能・サービスにかかる機能開発・保守については中国での業務を終了させる。
また、LINEのメッセージにおいて、画像や動画ファイルは韓国のデータセンターに保存されているが、2021年6月までに国内に移転する予定だ。
LINEの出沢剛CEOは今回の問題点について「ユーザーへのわかりやすさ、配慮が欠けていた。ユーザーの感覚でおかしい、気持ち悪いと言うことにセンスや配慮というか気を回すことができなかった」と反省していた。
一方で、グーグルやアマゾンなどアメリカの企業が日本のユーザーの個人情報をアメリカで扱うことに関しては寛容なのが不思議だ。やはり国民感情的に中国や韓国に対してはそもそも嫌悪感を抱いているからこそ、個人情報が扱われることに不快感を示すのか。
韓国のデータセンターで保管されていた件に関しては舛田淳CSMOは「かつてはLINEは海外でもユーザーがおり、アジア圏、中東、ロシアなどのユーザーに向けて、ひとつはレイテンシーが小さくなる場所が韓国だった。また、高いセキュリティが担保され、人材がおり、コストに見合うという点も大きかった。当時、韓国のNAVER社の子会社だったことから韓国のデータセンターが選ばれた」とのことだった。
中東やアジアのユーザーに向けて、韓国が立地的に優れるとなると、他のSNSやウェブサービス会社も韓国で個人情報を保管している可能性が極めて高い。もちろん、日本のデータセンターも、アメリカ企業との取引が数多くある。
先日、とあるデータセンターに行ったことがあったが、関係者から「●●はこのデータセンターを使っている」と耳打ちしてくれた。AIで有名なアメリカの会社が、こんなところにもデータセンターを置いているとは、と驚いたのであった。
インターネット企業はグローバルでサービスを提供しており、それぞれの地域にデータを分散させているはずだ。
サービス提供側から見れば、LINEの件はさほど騒ぎ立てることでもないように感じるが、一般ユーザーの感覚としては「気持ち悪い。怖い」ということになってしまうのだろう。
これから安心安全を掲げながらサービスを提供するには、国民感情という空気を読んでいく必要がありそうだ。
2021年4月2日
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