21/03/25 18:56:50.31 Aqq7KMUQ0.net
>>415
だがここに考へねばならぬことは、国際聯盟は、苟も世界の平和に害ありと認める限り、
それが何ものであらうと、これを取上げて平和的解決をはかるのが本來の目的であることだ。
支那が聯盟に訴へた以上、聯盟が之を取上ぐるのは當然であって、之を非難するのは當らない。
それよりも問題は、聯盟は平和機關としての資格ありや否やである。
滿洲事變の發生以來、我國では聯盟の認識不足といふのが通り言葉となった。
聯盟が日本に對して或種の決議や勸告をなす度毎に、この『認識不足』といふ言葉は幾度となく繰返され、
聯盟は遂には認識不足の總本山でもあるかのやうに卑下されてしまった。
聯盟をしてさういふ過誤を敢てせしめた根本的欠陥は何かといへば、
嚮(さき)の大戰の跡始末をする任務を帶びて生れて來た聯盟そのものが、
ヴェルサイユ條約による歪められた平和が、不合理なものであるにも拘らず、
徒に現狀維持に執着したことだ。