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・自民党きっての国防通、タカ派がなぜ保守派から嫌われているのか?
自民党総裁選に立候補し、菅義偉氏、岸田文雄氏と競う石破茂氏は、自民党きっての国防通として知られ、小泉純一郎内閣下で防衛庁長官(2002年~2004年)、福田康夫内閣下で防衛大臣を務めた(2008年~2009年)。従来から憲法9条改正や集団的自衛権の行使に前向きな姿勢を表明しており、進歩派からは「右翼」と警戒された。
石破氏が小泉内閣下、防衛庁長官を退任した後に出版された自身の著『国防』(新潮社、2005年)には、
「私は中国から何か言われても、すぐに平身低頭”ごめんなさい”という気はありません。”理屈がおかしいんじゃないですか”と言えばいいのです。(中略)”日本は侵略国家だ。中国はとにかく理屈より謝罪だ”というような論法の人には、通じない話でしょうが」(P.150-151*強調筆者以下同)
「私がなぜ、徴兵制を憲法違反だとする発想がすごく嫌いなのかというと、民主国家と言うのは本当にみんなで努力しないと守っていけないものだという認識が欠落しているからです。民主国家を守るためには、口で語るのではなく、税金を納め、そして国防の任に就くというのが、本来あるべき姿のはずです。しかし、いかにして税金を逃れるかということが流行り、徴兵制を憲法違反だと得々と言う。私は日本にはそういう国家であってほしくないと思っています」(P.159)
「アメリカら言われたからではなく、日本としてこう考えるという独自の案を持って、それをぶつけて交渉するのが、独立国のあり方、同盟国のあり方です。”お代官さま、おねげぇでございますから、まけてくだせえまし”みやいな調子では、被占領国とあまり変わりません」(P.224-225)
など、ずらりとタカ派的価値観が並んでいる。
その石破茂氏に対する所謂「保守界隈」からの評価は、ここ3年間で不思議なほど大きく変わった。石破氏は第二次安倍政権発足後、地方創生担当大臣などとして閣僚入りし安倍政権に協力した。しかし2018年の自民党総裁選では安倍総裁の対抗として一騎打ちがなされ、概ねこのころから「後ろから鉄砲玉を撃つ」などと批判され、更には「保守界隈」やそれに連なるネット右翼からは「左翼」「反日」などと揶揄・批判の対象とされ、保守層からの石破人気は、彼が安倍総理以上のタカ派であるにも関わらず、全く振るわない。この奇妙な原因はどこにあるのだろうか。
・ここ3年で激変した「保守界隈」における石破評
石破氏に対する「保守界隈」の評価ががらりと批判的に変わったのは、直接的には2018年9月における自民党総裁選(安倍晋三氏VS石破茂氏)の一騎打ちだが、実際には石破氏への保守派からの批判は「自民党内における反安倍勢力(森友問題などで安倍政権を批判)」と表層的に見なされる以前から開始されている。第一の転換点は、これよりも前の2017年5月24日の産経新聞報道が端緒である。この時の報道はどのようなものであったか。
韓国紙の東亜日報(電子版)は23日、自民党の石破茂前地方創生担当相が慰安婦問題をめぐる平成27年の日韓合意に関し「(韓国で)納得を得るまで(日本は)謝罪するしかない」と述べたとするインタビュー記事を掲載した。
記事は、石破氏が日韓合意に反する発言をしたと受け取られかねないが、石破氏は24日、産経新聞の取材に「『謝罪』という言葉は一切使っていない。『お互いが納得するまで努力を続けるべきだ』と話した」と述べ、記事の内容を否定した。ただ、抗議はしない意向という。
出典:韓国紙、自民・石破茂氏が「納得得るまで日本は謝罪を」と述べたと報道 本人は「謝罪」否定(2017年5月24日、産経新聞*強調筆者)
これに対し、激烈な不快感を示したのが所謂「保守界隈」であった。とにかく「嫌韓姿勢」を政治家を支持する・しないのリトマス試験紙にしているきらいのある保守界隈において、当時現役閣僚であった石破氏に関するこの記事は、決定的な批判材料となった。当時から保守界隈とネット右翼に極めて強い影響力を持つ作家の百田尚樹氏は、この産経報道を引用する形で「朝日新聞が石破を推す理由の一つがこれだ。石破だけは絶対に総理にしてはならない!!!!!絶対にだ。」(2018年3月19日)とツイート。産経による上記の報道は2017年5月だが、百田氏は約10か月後になって唐突にこの産経報道を引用して石破氏批判を展開した。
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