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毎日新聞2020年6月12日 11時00分
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、ベトナムの地球観測衛星を日本の小型ロケット「イプシロン」の改良型「イプシロンS」初号機で2023年に打ち上げる方針を決めた。イプシロンで海外の衛星を打ち上げるのは初めて。政府は宇宙産業を拡大させるため、低コストなイプシロンを用いて海外の衛星打ち上げ受注の増加を目指しており、今回はその一歩となる。
イプシロンS(全長27メートル)は、13~19年に4機を打ち上げたJAXAの固体燃料ロケット「イプシロン」の発展型。3段式で、1段目に開発中の大型ロケット「H3」(全長63メートル)の固体ロケットブースターを用いることが特徴だ。H3と部品を共通化し、互いの費用低減や運用の効率化を狙う。
23年の打ち上げは「実証機」で、その後はイプシロンSの開発と打ち上げサービスを宇宙機器製造会社「IHIエアロスペース」(東京都)に移管する方針。
世界では20年代後半から小型衛星の打ち上げ需要が急拡大する見通し。イプシロンはこれまで1回で約50億円の打ち上げ費用がかかるなど、他国の同種ロケットと比べてコストが高いと指摘されてきた。JAXAは具体的な目標額を明らかにしないが、大幅なコスト削減で国際競争力を強化し、市場への参入を図る。年に2機以上の打ち上げを目指すという。
打ち上げられるベトナムの「ロータスサット1」は、天候や昼夜を問わずレーダーで地表を撮影できる。NECが打ち上げ費用も含めて約200億円で開発・製造。自然災害や気候変動の影響を軽減する目的で観測する。NECにとって初めての衛星の海外輸出となる。
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