20/06/06 00:40:38 qBOLFFR59.net
なぜ欧米は日本を冷やかな目でみるのか
緊急事態宣言の解除の会見で、安倍首相は「日本モデルで感染拡大を抑え込んだ!」とうれしそうに述べました。
また、小池都知事は「自粛要請で感染拡大を抑え込んだら、日本モデルとして歴史に名を残すだろう」と誇らしげに語るようすをメディアが報道しました。
それに呼応するように、SNSでは「これが日本人の民度だ!」と自国を誇る声も見られます。
歓喜の声に湧く国内に比べて、海外メディアは冷ややかな反応を見せています。拙記事でも述べたとおり、
海外は日本の成功を手放しで褒めていないのです。被害者を抑え込んだことは認めつつ、「何もかもが間違った対応にもかかわらず、奇妙な成功を収めた」とむしろ疑わしいものを見るまなざしが向けられているのです。
そもそも、「日本と欧米を比較」が正しいのでしょうか? 日本はGDP規模が世界3位の先進国であり、G7メンバーです。
「先進国における新型コロナの被害状況」ということで、米国や欧州などとの水平比較がなされます。
米国メディアなども「先進国の中で唯一感染を抑え込んだ」と報道していることからもわかります。
(中略)
■アジア太平洋地域では優等生ではない
このウイルスは人種、地域によっても大きな差異がみられます。冷静に戦果を分析するなら、
同一地域、同一民族間でなされる必要があるのではないでしょうか?
実際、欧米ではなく、人種・地域・文化がより近い国家との比較をすると、まったく違った事実が見えてきます。
(中略)
■精神論で取り組み、問題の本質を追求しない日本人
また、日本人の感染者数、死者数が少ない理由に、「中国人観光客が毒性の弱いS型を持ち込み、
毒性の強いL型と拮抗したことが原因か?」とする専門家もいます。
確かに昨年まで日本にやってくる中国人観光客は非常に多く、過去12年で10倍に増えて959万人という驚異的な数となっています。
しかし、アジア太平洋地域で中国人観光客が少ないのにもかかわらず、日本より被害が少ない地域はどう説明したらよいのでしょうか?
何事も精神論で取り組み、問題の本質を追求しなくなるのは日本人の悪い癖でしょう。
第2次世界大戦においては、日本は米国に玉砕しました。B29から雨のように爆弾を降らせる相手に、
「竹槍で爆撃機は落とせない」と言えない空気の中で戦争は進行し、原爆が投下されるまで「欲しがりません勝つまでは」の精神で挑んでいます。
もはや、この時の玉砕精神で挑む相手と時代ではないのです。
■「日本は神の国だ」と思考停止した残念な人々
現時点では、わが国は深刻な医療崩壊も多数の死者も出てはいません。
しかし、第2波・第3波の可能性もあり、このウイルスはすぐには終わりません。
今回感染拡大を抑えても、その次に備える必要があります。そのためにも、「日本は神の国だ」と思考停止するのではなく、
「なぜ、アジア太平洋地域で感染者数が欧米に比べて少ないのか?」と冷静に事実ベースで取り組む必要があるのです。
ウイルスには和解が通用しません。抽象的、精神論で対応できる相手ではないように思えます。
それでは真実とはどこにあるのでしょうか?
その答えは「データ」です。厄介なことにこのウイルスはPCR検査を経ても偽陰性・偽陽性が出てしまい、
また潜伏期間もインフルエンザウイルスなどに比べて長いために、感染者を正確に把握することも難しい状況にあります。
しかし、「正確なデータが把握しづらい」という厄介な事実さえも、データによって導き出された「解」なのです。
それ故に「どうすればこのウイルスの感染拡大を防ぎ、経済を立て直すのか」ということを今後もデータベースで答えを模索していく必要があるのです。
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