20/05/14 02:23:41 5dUL63kS0.net
“東京化”するニューヨーク地下鉄事情
ニューヨーカーにとって、地下鉄は生活に欠かせない乗り物だ。
車両がグラフィティアートに埋もれていたのは一昔前のお話。
このところ電車は比較的清潔になり、以前よりも安全になってきた。
その舞台裏には、日本企業がいた。そして2020年春、ニューヨーク地下鉄は
完全に東京化することになった。日本開発の新車両導入と運行システムの運行開始だ。
以前はスケジュールなんてあってないようなものだったのに、
最近ではメジャーな駅には「次の電車は何分で到着」という電光掲示板も設置された。
日本企業が参入して落書きや運行システムなどを改善してきたニューヨークの地下鉄
ここ10年ほどで、ふと気がつくと、ニューヨークでも電車で
居眠りをする人の姿が目につくようになってきた。
特に月曜の朝などは、大人も子供も週末の疲れかダルそうに目をつぶり、
隣の人にもたれかかりそうになっている人もいる。
それだけニューヨークの地下鉄も安全になったということだ。
そしてこの30年あまりで、マンハッタンの家賃は10倍近くに高騰した。
日本人が関わる場所、日本の技術が投入される場所は、
都市であろうと国であろうとインフラが向上して清潔になり、治安が良くなるので、
日本が関わる場所は急激に地価が上がるというのは投資家にとっての常識である。
マンハッタンの外に出ても地下鉄の便が良いところはじわじわと値上がりし、
現在ではお金のあまりない人々、大家族を抱えている人たちは、安い家賃を求めてど
んどんマンハッタンから離れていく。かつては20分程度だった通勤時間が、
片道1時間ほどかけて通勤する人も珍しくなくなってきたのである。
地下鉄に乗っている時間が10分やそこらなら気軽に席を譲っていたニューヨーカーも、
45分かかるとなったらおいそれとは譲れない、という訳なのだ。
その意味でも、ニューヨークの地下鉄事情は東京に似てきている気がするのである。
日本人は席を譲らないから冷たいと叩いていたNYタイムズも
身を以て、背景が実感としてわかったのか、最近はその手の日本バッシング記事は
見かけなくなった。