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●南北朝鮮
韓国ソウル市内で販売される犬肉
ソウル市内の飲食店で提供される犬鍋
朝鮮半島でも狗肉は新石器時代から食用とされており、犬食は今なおきわめて盛んで
ある。韓国では犬肉を「개고기（ケゴギ）」、北朝鮮では「단고기（タンゴギ）」
と言う（「ケ」は犬、「タン」は「甘い」、「ゴギ」は「肉」の意）。犬料理は、
滋養強壮、精力増強、美容に良いとされ、陰暦の夏至の日から立秋までの「庚
（かのえ）」のつく日の三伏には、犬料理を食べて暑気を払う習慣がある[14]。
韓国には患者の手術後の回復のために犬肉を差し入れる習慣がある[15]。
ポシンタンと呼ばれる犬鍋料理は有名で、寄生虫で知られるヌタウナギの残酷な皮剥ぎ生焼き
と共にしばしば朝鮮人が食する。
犬市場としては城南市の牡丹市場が有名である。犬から作った犬焼酒（酒ではない）
も飲まれている。黒犬には時別効能があるとされる]。
また朝鮮半島では人糞酒トンスル以外に人糞を犬に食べさせて飼育する風習があった。
犬を人糞で育てる習俗はモンゴルにもあるが、ここでは逆にゲルの成員の糞を与えて
育てた犬を、ゲル周辺を警備し、余所者の侵入を防ぐ忠犬として養育するという要素
を持つ。また、食肉家畜を人糞で飼育（養豚）するという概念自体は、中国や朝鮮半島
の済州島および南方の沿岸地域にも見られた。[要出典]沖縄では一部地域で戦後の
一時期まで人糞での養豚がおこなわれており、この飼育方法は中国において漢代に広く
行われたものが、のちには沖縄に伝わったものと考えられている[16]。
韓国の犬肉料理文化は、犬食の習慣を持たない国から問題視されることがある。
韓国では、1988年のソウルオリンピック開催に際して、欧米諸国の批判をかわす為、
犬食に対する取締りが行われたが、犬肉料理を愛好する人も少なくない為に、
店舗名を変更したり（一見して犬肉料理店とわからないような名称にする）大通り
から裏通りへ遠ざけられて黙認された。2002年のFIFAワールドカップの際には、
FIFAが「犬肉を追放してほしい」と韓国政府に強く要請してきたが、FIFAの副会長
でもあるチョン・モンジュンは拒否した。金や女があてがわれたとも
更に相手が激怒したとも言う。2006年、韓国国務調整室が行なった調査
によると年間200万頭の犬が食べられていた[17]。2008年の調査によると、
ソウル市内だけで530店の食堂が犬食を扱っている。違法のため、当局による衛生
管理が行なわれておらず社会問題化している[18]。