20/03/26 09:18:07 cc29diK09.net
感動のラストから一転、怒涛のゴリ押しマーケティングで大炎上してしまった「100日後に死ぬワニ」。信じられないような雑な話だが、つい3カ月ほど前に炎上してディズニーが謝罪に追い込まれた「アナ雪2」のステマ騒動や、最近の東京五輪延期騒動もよく似た構図で失敗している。(ノンフィクションライター 窪田順生)
● 感動から一転 「転売ヤー」も死屍累々
いったいどこまで「暴落」してしまうのか―。
時節柄、「え?またNY市場が下落したの?」なんて心配になってしまう方も多いかもしれないが、コロナショックの話ではない。
100日後に死ぬ運命を知らぬワニの日常を描き、マスコミでも大きく取り上げられたTwitter4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」。その人気を受けて発売された限定グッズの未使用品が、やはりというかメルカリで転売されているのだが、その売れ行きがあまり芳しくないため、価格が下落しているのだ。
例えば、25日現在、定価3300円のタワーレコード限定の「100日後に死ぬワニ Tシャツ」の未使用品が8800円で出品されていたのだが、買い手はゼロで、問い合わせさえ寄せられていない。
また、そこまで大きく値段を上乗せしていないのに買いたたかれるケースも出ている。原宿の某ストリートブランドとコラボした定価7000円のTシャツに9980円という値付けをした出品者は、購入希望者から「2000円が妥当」などと指摘されて値下げに応じている。今の調子でいけば、「定価割れ」もある勢いなのだ。
そんな死屍累々の転売市場を受けてSNSでは、「100日ワニバブル」が来ることを見越して限定グッズを買い込んだ「転売ヤー」のみなさんが「爆死」しているに違いないと高笑いする声であふれている。
では、なぜTwitterトレンドランキング世界一にもなった「ワニくん」の市場価値が急速に低下してしまっているのかというと、「この100日、生きるということについて考えさせてくれてありがとう!」と感傷にふけっていたファンに、アイスバケツチャレンジばりに頭から氷水をぶっかけるようなことになった「風評」によるところが大きい。
そう、「電通案件」である。
● 3カ月前の「アナ雪騒動」の 教訓をなぜ生かせなかったのか
ご存じの方も多いと思うが、本作品の最終話が公開された直後から作者のTwitterで、人気バンド「いきものがかり」とのコラボムービー「生きる」が公開され、書籍化、映画化、関連グッズの販売やイベント開催と、たて続けにビジネス展開が発表されたことで、これだけ大規模なメディアミックスが仕掛けられるのは、そもそもこの作品が大手広告代理店・電通が仕込んだからなのではないかとの指摘が相次いだのだ。
これを受けて、作者は「いきものがかかり」のメンバーと生配信で電通の関与を全否定したものの、当のコラボムービーに電通関連企業の人間が関わっていたことなどから疑惑がくすぶり続け、ついにはSNSで、作者の方が連載前に電通の人間と打ち合わせをしていた、なんてデマまで流れる始末だ。
ただ、実際にプロモーションやバズマーケティングに関わっている現場の人たちからすれば、これが実際に電通案件だったのかどうかなどより、はるかに関心の高い「謎」があるはずだ。
それは、今回の「ワニくんビジネス」を仕掛けようとした人たちが、なぜ「アナ雪ステマ騒動」の教訓を生かせなかったのかということである。
まだ3カ月ほど前のことなので、記憶にある方も多いだろう。映画『アナと雪の女王2』公開に合わせて、7人の漫画家が映画を称賛するイラストをTwitterにアップしたところ、それがほぼ同じ時間ということで、ステルスマーケティングをしたのではないかという指摘が相次いだ騒動である。
結局、ウォルト・ディズニー・ジャパンはHPに謝罪文をアップ。それによれば、もともとお金を払って漫画家のみなさんにPRをしてもらうマーケティング企画だったが、コミュニケーションのミスで「PR」の表記が抜けていたという。では、世界のディズニーに大恥をかかせるミスを犯したのは誰なのかというと、国内メディアが軒並み沈黙する中で、ウォール・ストリート・ジャーナルは「電通」だと報道しているのだ。
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